2016年9月20日火曜日

格差の時代の「シローズ的、浦和高校・一女合格の仕方」

29年度県内公立入試の変更点は以下の2点である。

1.  28年度入試まで理科・社会の試験時間が各40分であったのが、各50分となる。

2.  英語と数学の入試問題が2種類となる。
たいていの高校の英語と数学の入試問題は簡単な問題に、また一部の高校(川口北以上の上位20校)では学校選択問題と呼ばれる難易度の高い問題が採用される。

28年度入試までの入試問題のレベルは、おそらくさいたま市内にある偏差値45から62程度の某私立マンモス高校の入試問題レベルよりは明らかに難しくなっている。おそらくその高校よりも若干レベルの高いもう一つの私立マンモス高校のレベルとほぼ同レベル程度と考えていいのではないか。
毎年その年の中学3年生たちが、このレベルの入試問題で高校入試を迎えているわけだ。英語と数学の2教科ではその公立入試問題を中間にして29年度から、難易度の高い選択問題とレベルの低い共通問題が採用される。今年の中学3年生たちは、過去問題のない初めての受験を経験することになる。

何度かこのブログで書かせていただいていることですが、この入試変更によって、地域の格差がさらに生じるように思います。地域の格差というと、一般的には学力的な格差を意味すると思いますが、その他にも正解率の格差もあると思います。選択問題では学力の格差が、そして共通問題では正解率の格差が問題となると思います。おそらく今後は、上位の高校にはさいたま市や志木市等に住む中学生しか入れない状況に近づくのではないだろうか。

とはいえ、シローズの周りの中学生たちも浦和高校等の上位の高校に入るための方法はないものか?と、シローズの塾長は考えるわけです。
やっぱりこの方法しかないのではないか? という思いになるわけです。

小学校の3年生から週に2度程度、難しい算数の問題集を行う。この難しい問題というのは、中学入試の問題も若干加わるようなレベル…頭の中で同時に3つか5つくらいの式を同時に進めるような問題といったら良いのでしょうか。小学3年生からの生徒に、そういった問題集を使った授業を週2回程度受けていただく。難しいと思う問題が解けてくると、なんと言ったらいいでしょうか…生徒の身体の中で何かが爆発するのです。たぶん解ける面白さを感じて、それが大きな喜びになるのだと思います。たいていの生徒たちは、そんなときゲームをして得る喜びとも違う、初めて経験する心地よさを感じるようです。それがやる気につながる。
どうでしょうか? これまでその問題集を使った川口市立慈林小や安行小と神郷小の生徒のうち、5人に1人くらいがこの喜びを感じてくれているようです。
そして勉強に対する興味と欲を持った彼らには、5年生くらいから英語と国語の指導をさせていただいています。

このテキスト、進めるのには非常に時間がかかります。そうするとまずは続けるというハードルがあって、さらには小学校卒業までに6年生のテキストまでを終わらせるというさらに高いハードルがあります。
ただシローズに来ている現中学3年生の中に3人(いずれも、中学入学後一時期塾に来ていなかった)、この問題集を小学5年生と6年生の時にやっていた生徒が来てくれていますが、彼らは数学ができますね。問題を読んで…式を作るというプロセスの中で、何に注視するべきかということに気づいているように思います。どうでしょうか? 彼らが今後必死に数学を勉強したとしたら、北辰テストで偏差値70という関門を破れるのではないかと期待しています。あとは高校受験までの時間制限と、他教科との学習の配分に関わってくるように思います。

では小6範囲までをやり終えた中学生たちはどういう状況かといえば、いまシローズの中2と中1に1人ずついるのですが、非常に成績が優秀です。どうも理解するコツ、解くコツのようなものを身につけているように思います。

そして思わぬ副産物が生まれてきています。おそらく偏差値60程度の生徒に彼らと同じ集団授業のクラスで勉強してもらうと、約半年程度の期間の後、彼らと同じレベルまで学力が上昇してくるようです。先日シローズでは、夏期講習後の学力確認テストを行ったのですが、偏差値70前後の生徒が中2クラスでは3人、中1クラスでは2人いました。彼らが浦和高校や浦和一女を目指すかどうかは別にして、一学年10人程度の小さな塾であるシローズにして、この成績の生徒が複数人いるというのは、小学生の時に難しい算数のテキストを進めながら、解く面白さを身につけた生徒たちと、その生徒たちから影響を受けた中学生になってからの入塾者のがんばりによるものだと思っています。