2020年7月4日土曜日

2020夏期講習会を前に、塾長の頭にあること

まずは、生徒たちを机に向かわさなければならない。

学校は再開しているのに、何を言っているのだろう? 多くの方たちは、そう思うかもしれない。
どれだけの人が信じてくれるのかは分からないけれど、いま子供たちは3ヶ月に及んだ学校休校以前と様子が変わってきている。

小学生で言えば、ほとんどの子が一人で問題を考えられなくなってきた。
そして中学生は机に向かう時間が、圧倒的に減ってきている。
最近塾で宿題をやってきてくれない中学生がかなりいる。
割合的にはどうだろうか? 休校前に宿題をほぼやってきていた生徒は8割ほどだったのが、学校再開後は塾での授業が再開してからは2割から3割程度の生徒しか宿題をやってこなくなった。
子供たちの変化の原因はよくは分からないが、小学生で言えば、保護者が我が子の隣について学習を見ていたこと、中学生はSNSとゲームが関係しているような気がする。

それとここ何週間か、授業が始まって答え合わせという段になったときに、ノートを開こうとしない生徒が何人も出てきている。
どうしたの?と聞くと、ノートを新しいノートに替えてしまったから、答え合わせができない…と、彼らは口にする。そんなにノートってなくなるのだろうか? 雰囲気からして、言い訳のように感じられる。
それが少人数であれば、大した問題はない。注意をすることもだきるし、時には怒ることだってできた。
でもそうした生徒の割合がここまで多くなってしまうと、注意をすること自体が、塾の先生は何言っているんだ?という視線に変わってきてしまっている。

やっぱり学校は偉大なんだ。学習面だけではなくて、子供たちのモラルの面でも、休校の影響がこんなにも…と思えるほど、ジワジワと子供たちを蝕んでいる。
多くの方が口にしていた、子供たちの学びを止めてはいけない…という言葉を今更ながら思い出す日々が続いている。

この状況をどこかで変えなくてはならない。
時間をかけて変えよう…では、子供たちの成績の上昇はしばらくの間止まってしまう。この地域の子供たちにとって、それが何を意味することになるのか?
僕は、あまりにそれを見すぎてしまったのかもしれない。
夏期講習会を通して、何かの変化を起こすことはできないものか? 夏期講習会のことを考えているときの僕の頭には、それがあった。

それと、先日塾内で模擬試験があった。
この時期に塾内模試を行う必要などなかったのだけれど、全国の同級生の中で、自分の学力がどの位置にあるのか? それに気づいてもらう必要があると感じたから、僕は少し前から生徒たちに受験を誘っていた。
本当は塾の教室で行いたかったのだけれど、密になるのを防がなくてはならないから、zoomを使って、生徒たちには家庭で受けてもらった。
5教科の模試が終わった時、半数以上の生徒の顔に不安があった。
自分はこんなに出来ないんだ…。そう思った生徒もいたはずだ。
その様子がパソコンの画面を通して伝わってきて、そのときの生徒たちの何とも言えない表情が僕の記憶に残った。

そこで思ったのが、塾で用意した英数国のテスト問題を解いた上で、講習会に出てもらう…ことだった。
1と中2はそれを10日間行ってもらう。学力の進度によりテスト問題の解説を1日で行うクラスと2日で行うクラスに分かれます。
3生も同じです。でも彼らにとっては高校受験を前にした最後の夏休みですから、テストの解説に加えて、英語数学の中3テキストと理科社会も勉強してもらいたいと思っています。

心配なのはやっぱり、問題を解いてから塾に来てくれるか?ということだと思います。
初めに答え合わせをしますから、解いてきた、解いてこなかった…ということについては何も言わないつもりですが、生徒たちはそれを踏まえて、答え合わせにすることになります。
解いてきた子がマルや×を書いている横で授業を受けるわけです。それが何らかの作用を生み出すことを期待しています。

それと基礎を重点的に学びたいという人もいると思います。
基礎の勉強とテストの演習、これって両立しないと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか…。
でも僕はそうは思いません。だって、これとこれとあれを勉強すれば基礎的な勉強が済むということではないですから。
基礎って、たくさんあります。いやあり過ぎるくらいある。それを思うと、かえって総合問題を解きながら復習した方が、早いように思うのです。

残念ながら塾って、僕たちの努力だけで、成果が出るものではないようです。
僕たちと生徒がスウィングしないと、生徒のみんなの成績アップはないわけです。
いま毎日僕たちは、そのための手段を探しています。

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