2013年6月10日月曜日

「高等学校の合否の決め方、頑張れ中1S生」




 1学期の中間テストが終わり、全教科が返されて、たぶん来週には学年順位が発表されるだろうと思われる先日の金曜日、中1Sクラスの授業中に見せる生徒たちの様子が気になりました。
 いつもと様子が違うのです。なんだか生徒全員に元気がない。いつも元気で、授業の始まる前にはみんなでうるさい程おしゃべりをする彼らが、この日はいつもよりも静かに感じられましたし、授業が始まってもやっぱりいつもとは違うように思えました。AちゃんとBくんがひどく眠そうでしたし、Cくんもとくに初めのうち元気がないように見えました。

 これは私の想像なのですが、中間テストの成績が自分たちの想像よりも低かったために元気がない、あるいは次の期末テストのために睡眠時間を削って家庭学習を始めているのかもしれない。そんな思いがしてきました。今週の授業でも様子が変わらなければ、保護者に連絡を取らせていただきたいと思っていますが、彼らにとっては中学の定期テストの成績が、高校受験の合否を決める最大の要素になっているのではないかと考えているのかもしれません。これ自体、間違えではないと思いますが、正解とは言えないのですね。実はそのときにも少し話したのですが、授業中ということもあって、余り長く話すことが出来なかったものですから、今日は高校受験の合否がどのように決まるのか? ということについて、書かせていただこうと思います。

 まずは私立高校です。いまほとんどの私立高校は、入学試験の前に合否を決めています。ほとんどという言葉を使ったのは、入学試験で合否を決めている高校もあるからです。でもそれは、早稲田・慶応・立教等の有名大学の付属高校と超有名高校に限定されていると思います。都内も含めてその他の私立高校は、中学校三年の1学期の通知表の評定か、7月から9月、10月、11月位までの北辰テストの偏差値で内定者(受験の場でこの言葉は使われていません。個別相談の場で、「私立高校はこちらしか受験しないつもりなのですが大丈夫でしょうか」とお聞きして、「大丈夫です」と言われれば、ぼほ100%合格です)を出しているのが現状です。注意すべきは、どこの高校でも中学の通知表の評定を見せることが出来るのですが、上位の私立高校ほど偏差値の方を重視しています。

 次に公立高校ですが、川口市内の中学校はなぜか「内申点」や「資格」を重視して、北辰テスト等の模擬試験の偏差値を軽視する傾向があります。実は今年からさいたま市では、市内で中3時に数回行われる校長テストと内申点等により、各高校別の合否が分かる相関表の冊子が各中学に配られているそうです。ただ川口市の校長会は、個人情報の問題を理由に製作を取りやめたと聞いています。ですからなおさら、お子さんの志望校を決定するときには、注意深く熟慮する必要があるのではないでしょうか。

 シローズでは、今年から次のような志望校判定をするつもりです。
 高校別に標準内申点(これは一般的な受験用語ではなくて、私の造語です)があります。これは高校別の合格者平均偏差値(塾生が北辰テストを受験している塾に、前年の各高校の受験結果をまとめた冊子が北辰図書から配布される。その冊子に男女別に記載されている)で合格できる内申点です。そのもしも塾生Aくんが標準内申点よりも2ポイント低ければ、偏差値を数ポイント上げる必要があります。実はいま、シローズでは前述の標準内申点と合格者平均偏差値の相関表を作成中なのですが、その一部を下に表しますと以下のようなものになります。

  高校名          標準内申点     合格者平均偏差値            上段内申点
                                             下段偏差値

  川口高校                 26                            52          23 24 26 28 30 32
                                                                                     54 53 52 51 50 49

   市立川口高校           29                            57                     32 30 29 28 26
                                                                                          55 56 57 58 59

   川口北高校               35                            62                     38 37 36 35 34 33 32
                                                                                          59 60 61 62 63 64 65

 表中の数値がボーダーラインだと考えていただきたいと思います。ここで注目していただきたいのは、表の上段に書かれた内申点です。おそらく中学校の受験指導の影響もあって、安行地区・新郷地区の保護者の方たちが、考えている以上に低いのではないでしょうか。この辺を熟慮して志望校を決める必要があることも指摘させていただきます。

 資格や生徒会活動はどうなのか? 塾の過去の受験生たちの状況を見ると、まず資格は英検の準2級、漢検の2級以上も含めて、加算される得点がそれほど高いわけではないようです。英検3級等では、なおさらだと思います。資格を取るための労力と時間を考えると、その分偏差値を上げる勉強をした方がいいのではないか。そんな意見が出てくるのも当然かもしれません。部活の部長等も同様でしょう。ただし生徒会の役員は別格のようです。ただし生徒会の役員になると、かなり帰宅の時間が遅くなるようですから、その辺のプラスマイナスは考える必要もあると思います。また資格を取るための労力と時間を考えると、その分偏差値を上げる勉強をして、偏差値アップを目指すべきではないかとの見方も出来るかもしれません。

 安行地区・新郷地区の中学生にとって、もっとも心配なのが偏差値ではないでしょうか。合否を考えるとき、最も合否に影響を与えるのが、当日の入試で何点取れたかだと思います。それを図るのが、北辰テスト等の模擬試験の偏差値です。
 ご承知のように、安行地区・新郷地区の中学校の平均偏差値は、ここのところ43から45くらいではないかと言われています。実は中1生たちに話したのが、この問題なんです。つまり学年1位を目指して内申点の満点である45を目指すと、当然偏差値は下がる傾向にある。もちろん稀に偏差値70以上で内申45の生徒もいるようですが、その生徒は努力をして勝ち得たというよりも、知能指数による勝利なのだと思います。一般的な知能指数(少し高めの生徒も含めて)の生徒では、必ずどちらかが低下するものではないでしょうか。ですから、その辺を考える必要があると伝えたかったのです。
 今までの経験から、定期テストの2週間前までは塾の勉強をして偏差値アップを目指す。2週間前からは塾の勉強を止めて、テスト勉強に集中する。それが安行地区・新郷地区の中学生にとっては、ベストの学習方法だと思います。ですから中学校の授業中に覚えられることは、やはり覚えてしまうべきです。家庭学習は英語の予習復習と宿題だけに絞るべきだと思います。あとは塾の予習復習と宿題をやって、偏差値を上げましょう。それで浦和高校や浦和一女に入れるか? 大丈夫です。シローズの先輩たちが入れたのだから、あなたたちも入れます。



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