2013年4月24日水曜日

「シローズは成績優秀者のための塾ではありません」




 シローズは当然ですけれども、成績優秀者のためだけの塾ではありません。ですからシローズに来てくれている中学生の生徒がすべて、当然成績優秀であるわけではありませんし、どちらかというと、私の「どうしたらいいのかな…」という悩みは、成績優秀者とは言えない、その他大勢の塾生に向けられています。
 私がそういう生徒たちにどんな指導をしているか? について、今日は書かせていただきたいと思います。
 彼らに対して、私がまずすることと言えば、それは信頼関係を築くことです。いろいろな話(あまり授業とは関係のないことばかり)をして笑わせたり、ときには驚かせたりもしながら、私という人間を信じてくれるようにとにかく努力をします。部活等の事情で食事をしないで塾に来た生徒には、家内や母に協力をしてもらって簡単な食事を用意してもらっているのも、そうした意志によるものなのかもしれません。あとはとくに女子生徒に多いのは、友だちとの関係で悩みを持っている子、そうした子には授業の時間以外でも、できるだけ身近な立場で話をさせてもらっています。
 そうしたことの繰り返しで彼らと人間関係が出来たとして、そこでまた問題が発生します。それは「どうやって成績を上げるか?」という問題です。
    ここで私は、その子の今の学力の現状を素直に説明しています。保護者と時間が合えば保護者と生徒に、時間が合わなければ生徒に、いまあなたの学力はこうした状態にある。できるだけ具体例を示しながら、その生徒のいまの学力の現状を説明しています。このままの状態だとたぶん◯◯高校ぐらいのレベルの高校への進学になる。もしもそれ以上の高校に進学したいのなら、もっとこうした勉強をするべきだと。

 もちろんそうした、実情を分かってもらおうとする僕の言葉で、生徒が傷ついてしまう面もきっとあると思います。一番多感な時期の半分大人の子どもたちですから、それも当然だと思います。でもあえてそれを口にすることで広がる世界を、僕は期待したいんです。現実を分かってもらわないと、ここでの現実って、自分の学力と中学の学力レベル、そうした現実を自覚して、いま何をすべきか? 志望校はいまのレベルでいいのか? を自分で考えてほしいんです。
 やっぱり高校受験は、中学生たちにとってもの凄く厳しいものです。もの凄く厳しいのだけれど、そこから逃げないで向かって行かないと、その後が続かなくなるもののように思うんです。ですから受験までにいくつかの壁を乗り越えないと、結局良い結果にはならないのではないかとの不安が僕にはあります。
  それでやる気が出れば、ある程度まで学力は伸びるはずです。だいたい偏差値で54〜57、62〜65というところで山があり、それを乗り越えるのに時間が掛かりますが、まあたいていは努力に比例して成績は伸びていくはずです。ここでの問題は、受験までに偏差値の上昇が間に合うかとの問題です。それでもやる気が出なければどうするか? もう一度人間関係を作るところからやり直しです。そうした混沌した日々の繰り返しが、シローズの日常にはあります。
 ただこれだけは自信があります。シローズに来てくれている生徒全員の数学は、僕が教えています。うちの生徒、数学の成績だけはいいんです。数学さえ上がっていれば、直前であっても後の教科を上げることは出来る。そこに期待を持って、生徒が急な化学反応を起こしてくれることを祈りながら、今日もシローズの混沌とした日々が続いていきます。



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