2013年7月20日土曜日

中3生「夏休みに何を勉強すべきか」

 本当は高校の決め方 その3「まとめ」を書かなくてはならないのですが、先日中3生の保護者の方と電話でお話をする機会がありまして…保護者の皆さんに、中3の夏休みに何を勉強すべきなのか(公立高校受験)について、ブログを書かせていただこうと思った次第です。
 結局、夏休みに「英語と数学」を中心に勉強するか? それとも「理科と社会」を中心に勉強するのか? という問題です。これは今後の成績を左右する問題だと思います。結論を言ってしまえば、シローズの考えは「英語と数学」です。それについて、書かせていただきました。


 だいたい11月の北辰テストの結果までは、私は塾の生徒の皆さんの北辰結果を見るとき3科の結果の方に目が行っているように思います。というのは公立受験が3月になり(平成26年度は3月4日となります)、数学以外の4教科とくに理科と社会に費やす時間が、私立入試以降にたっぷり?と取れますので、最終の北辰テスト(今年度は2月2日)の5科の結果は、かなり11月の北辰テストの3科の結果に近くなるとの予想によるものです。
 もう少し補足が必要かもしれません。注目すべきは数学の成績なのです。1学期の数学の成績(偏差値)ほど、信用できないものはありません。例えば1学期に70近い偏差値を取っているような子であっても12月や最終の2月の北辰テストで、60以下の偏差値を取ってしまう可能性があると思います。これが何に起因するものかと言えば、たぶんそれまでの学習の仕方だと思います。
 安行地区・新郷地区の中学校では、というよりも小学校から、算数や数学の授業は、先生の説明を中心に行われているように思います。確かにさまざまな学力の生徒が40人近くいる中では、それが集団授業唯一の方法だと思いますが、それでは数学力あるいは数学のセンスというべきものは絶対に身に付かないと思います。
 たとえばこんな生徒の数学の成績は、大きく下がる傾向があります。 数学の文章題を解くときに、ときどき例題を見ながら解く癖のある生徒っています。知能指数も高いのか、おそらくそうした家庭学習によって、中学の定期テストではたいてい90点以上の点数を取っている。そんな生徒が危ないのです。どう危ないのかと言えば、偏差値が急降下する可能性があります。たぶん10月か11月ぐらいに…。それにそうした中学生たちの場合、概して数学以外の成績も悪くはないはずですから、保護者の方もなかなか受験に対して不安をもちにくい。ということは、本人も受験に対して危機感を持ちにくいのだと思います。だからスタートが遅くなる。安行地区・新郷地区の中学生たちが、川口北校以上の高校になかなか合格できないという理由も、その辺にあるように思えてきます。またシローズがいま小学生の算数指導に重点を置いて3年生以上のクラスでSクラスを作り、かなり難しい算数の問題の指導をしているのもそうした理由によるものなのです。
 そして別のブログでも書かせていただいていることなのですが、英語と数学の入試で一番点数の差がつく部分の学習が、安行地区・新郷地区の中学校では終わらない、あるいは触れるだけで終わる状況がありますから、夏休み中に復習をしながら同時に予習をする必要があります。そうしたことを考えると、やはり5:2ぐらいの比率がベストであるように思います。つまり英語と数学が各5に対して、国語と理科と社会が各2の割合です。
 具体的に書いていきたいと思うのですが、まず塾の夏期講習会を取るかどうかということがあると思うのです。いま県内の進学塾(補習塾ではない、受験指導を専門とする塾)に通う中学生の割合は60%以下になっているという話があります。それを考えると、進学塾の夏期講習会を取る生徒とそうでない生徒に分けて考える必要があると思います。
 まず夏期講習会を取る生徒は、通っている塾の指導を信じて…しっかりと復習をする。この復習が何よりも重要だと思います。夏期講習の内容があるのに、それと同時に中学校で購入したあの教科別にあるあの分厚いテキストをやるというのはナンセンスだと思います。受験勉強で必要なのは、何種類かのテキストを使いこなす(悪い言葉で言えば「虫食い状態」にする)ことではなく、進んでは戻りながら1冊のテキストをボロボロになるまで使い切ることだと思います。とくに重点を置くべきは、「英語」では文章の暗記(文法事項の説明の例文はすべて暗記すべきです)、「数学」はやっぱり考えること(分からない問題を時間をかけて考えるべきです)だと思います。
 その他に時間がある場合はどうするか?
 「理科」は計算問題の薄い問題集がありますよね。1冊300〜400円くらいで、厚さ3ミリぐらいの問題集です。時間があればやるべきだと思います。「社会」では中学の歴史の教科書がありますよね。それを何回か読む。ただ読むのではなくて、歴史の事件と事件の関連性を考えながら読む。これは良い勉強になると思います。たとえばなぜ武士がおこったか? とか、大きな事件や事実には必ず理由があるものだと思います。教科書を読んで、ときには参考書や資料で調べながら進めていく。これは歴史の問題集をやる以上に、受験の力を持つ勉強に必ずなるものだと思います。
 「理科」の分野の生物や、「社会」の地理や公民はどうするのか? ということを気にする保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、それは年末ぐらいから、場合によっては私立入試が終わってから集中して勉強した方が効率がいいと思います。それらは暗記の要素が多い内容ですし、「英語」と「数学」でとにかくやらなくてはならない内容が多いわけですから、そこまで手が回らないと言うのが実情なのではないかと思います。
 最後になりましたが、では進学塾の夏期講習会を取らない人はどんな勉強をすべきか? これは非常に難しい問いだと思います。まず思うのは5教科各1冊ずつやる問題集を決めること。2冊以上でなく、必ず1冊を選ぶこと。そして1冊選んだら、他の問題集に目が移っても最後までその1冊をやり抜くこと。これが必要です。ただ問題というか、不安があります。一番の不安は、分からないも課題をどのように理解するかということです。分からない問題が出る度に、中学校に聞きにいく。これぐらいしか方法が無いように思います。それからやる気を夏休み中持続できるか? という問題もあります。
 あと概して、進学塾に通わない生徒は、入試平均点によって合否が左右されがちです。25年度入試(現高1生入試)のように平均点がかなり高い場合には、進学塾に通わずに自学習で入試を迎えた生徒たちにとっても有利な受験だったということがいうことが出来ると思います。来年度はどうなるか? それはまったく分からないことではありますが、関係者たちの予想は、平均点がかなり低下するだろうという見方がやはり支配的です。まだ夏期講習会の申込みをしていない方達は、その辺も考えるべきだと思います。



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