2013年9月16日月曜日

安行中 my Love



 静岡県の川勝平太知事の話題が、つい先日マスコミを賑わせていた。
 今年の全国学力テストで県内の小学校の国語Aの平均正答率が全国で最下位であったことを受けて、県内公立小学校524校のうち下位100校の校長名を公表したいとの発言である。知事としては、「子どもには責任がなく、先生に責任がある」との言い分である。永年、大学で教鞭をとっていたという知事の真意は分からないが、「子どもには責任がなく、先生に責任がある」との言い分には首を傾げたくなります。

 私は自宅から10分から15分ほどのところにある安行小学校と安行中学校に通い卒業しました。ご承知のように、両校とも昔から学力的に問題があるという評判があった学校です。今でも覚えているのは、中学校3年生の夏休みに通っていた川口駅近くの学習塾で、講師の先生にどこの中学校かと聞かれた私が、「安行中です」と答えると、「行(ぎょう)中か…」と言われたことがありました。そうした言葉が出るぐらい安行中学校のレベルは、市内でも有名だったのかもしれません。それと思い出すのが成人式の日、親に買ってもらった新調の背広に身を包んで友だちと行ったグリンセンター(その頃はリリアではなくグリンセンターだったのです)で気づいたことですが、久しぶりに顔を合わせた中学校の同級生たちの中で、大学に通っている同級生たちが意外に少なかったことをおぼえています。
 そして、静岡県知事の「子どもには責任がなく、先生に責任がある」との言い分は、昔から安行地区で大人たちがよく口にしていた言葉のように思います。でも自分がそれを口にしていた大人たちの年齢になったいま、それはたぶん違うのではないか。いまも昔も先生たちには責任はない。その思いが、私には確かな確信となっていま心の中にあります。

 9月14日(土)、安行中学校の校庭では体育祭が開催されていました。
 私が中学生だったときと同じように、少しはにかんだ表情をした中学生たちが、開会式で行進をしながら目の前を通っていきます。応援合戦のときの、生徒たちの妙に照れたような表情。そう、安行中学校には、ああいった不器用な姿がたぶん伝統なのだと思います。私が中学生だったあの頃もそうだった。近くの安行東中学校ならもっと自信をもって、上手に応援合戦をしたのではないでしょうか。でも安行中学校の生徒たちは、どこか自分というものを隠して、周囲に同化させてしまうような姿があるのかもしれません。
 あの頃と何も変わりがない。そしてどの子も自分が大人になることに微塵の不安も感じていない後輩たちの姿が、現実社会の厳しさを私に考えさせてしまう。
 どうも現実社会は、日本人が食べるのに充分なパンを与えないことを決議してしまったらしい。だからこれからを生きる若者たちは、自分と自分の家族の食べるパンを自分で手に入れる能力を必要とされる。しかも真っ当な手段を使って…。
 学力が伝統的に低く、中学卒業後に高等学校に進学しても相変わらず中途退学者が後を絶たない中学校。そして高校卒業者の就職先の労働環境が悪化してからは、二十歳前後で退職してしまうために社会保険や年金を打ち切られる人たちが後を絶たない。でも彼らはまだいい方なのかもしれない。高校を卒業しても、就職先がなくアルバイトを生業している卒業生も多くいる。
 解決策はある。入学する高校のレベルを上げればいい。でもこれが難しい。中学校の先生が悪いのではなく、地域が学力の上昇を求めていない。だから静岡県知事の発言は間違っていると私は思う。
 いま安行中学校の運動部の半分ぐらいが、朝練を実施しているという。子どもたちは朝7時前に家を出て、部活を終えて家に着くのは夕方6時を過ぎる。土曜日、日曜日、祝日も部活がほとんどある。そして保護者と地域の方たちは、それが当たり前の状況だと考えている節がある。でもこれは、県内のどこの中学校でも行われていることではない。川口、越谷、草加など一部の地域に限られたことである。もちろん、子どもたちに規則正しい生活を送らせるというメリットがあるのは分かる。たぶんこれによって、非行に走る子どもたちが少なくなるのも事実であろう。でも学力は到底上がらない。






2013年9月6日金曜日

通知表の恐いはなし2(結論)

 先日、シローズ塾長のブログにアップさせていただいた「通知表の恐いはなし」で、事実の提示だけで結論が書かれていなかったように思いまして、結論らしきことを以下に書かせていただきます。

 通知表において「よくできている」的な良い評定を多く取ることは、とても価値のあることだと思います。ブログの中でも書かせていただいていますが、立派な大人に近づいている…という見方も確かにできると思うのです。でもただそれだけでは、高校入試で評価される…に続く小学生としての学力を身につけることはできないようです。なぜかと言えば、小学校のテストが考えて答えを導くという形式のテストではなくて、授業中に先生がどんな説明をしたか。その記憶力の調査的な内容のテストだからだと思います。当然知能指数の高い子どもたちは良い点数を取ることになる。さらに知能指数の高い子どもたちは、頭の中で化学反応に似た動き?が起こって、高校入試でも通用するような知識を得ることができる。そこまでいかない知能指数の子どもたちは、ブログに登場しているような結果になってしまっているようです。
 それから気になるのが、ブログの中でも書いたのですが、最近小学校に一層幼稚園的な側面(できない子、やる気のない子を授業に積極的参加させようという傾向)が強まってきているようです。小学校の研究授業を見せていただく度に、その事実に戸惑うことが多くなりました。そしてこうした問題は、授業レベルの低い安行・新郷地区ではより顕著なものになってきているように思います。
 ではどうすれば良いか。一つの方法として、国語でも算数でも良いから(両方ならもっと良い)、考える時間の必要な問題を早い時期から解かせることだと思います。早い時期から塾に通っている子どもたちは多いですが、分かる問題を長時間やらせても、目と指先の運動にしかならないとは言えないでしょうか。たぶん塾側の責任というものもあると思うのです。意識的に楽しい雰囲気を作って、さあこれからという時に急に階段を外す。それって、塾の経営的には正しいかもしれないですが、道義的には絶対に間違っているやり方だと思います。習い事ですから、成績を上げるためには、やはり上がる分だけの苦痛を伴うものだと思います。




公立入試平均点を考えるときの憂鬱


 実は今年の公立高校入試で、こんなことが起きています。
 平成15年度入試以来ほぼ下降を続けていた入試得点が、一気に5教科で37.6点も上昇しました。平成15年度から平成25年度までの入試平均点の割合を記載すると、下のようになります(満点を100としたときの平均点のパーセンテージを記載)。

   15年度60.8% → 16年度60.2% → 17年度55.4% → 18年度55.8% →  19年度57.7% →
   20年度55.8% → 21年度53.8% → 22年度50.5% → 23年度48.6% → 24年度47.6% →
   25年度55.1%
             ※ 平成22年度、23年度は前期試験のみ記載しています

 公立高校入試の平均点は、平成15年度の60.8%から微増はあるものの、前期試験に5教科の試験が導入された平成22年度からは(それ以前は前期試験が調査書と面接、一部の高校で50分の総合問題が実施されていた)、年々低下していました。そしてこの間高校入試において、上位校から中位校までの合格者の各教科の平均点は、ほぼ偏差値順にきれいなピラミッドを作っていたはずです。具体例をあげれば、浦和高校に合格した生徒たちのある教科の平均点は、その下のレベルの大宮高校や浦和一女に合格した生徒たちのその教科の平均点よりも高かったと思われます。入試資料に書かれている偏差値順に合格者の平均点がしっかりとしたピラミッド作る。しかも5教科にわたって…。それが県の意志であったように思います。
 5教科に渡ってきれいなピラミッドを作る。そのために毎年難易度を上げる必要があった。とくに数学は、平成24年度入試で100点満点中36.5点まで平均点は低下しました。たぶん数学は得意な生徒と苦手な生徒が多数存在する科目なのだと思います。だから県も、難易度の高い問題を1問から2問程度入れる必要があったのだと思います。たしかに数学には、浦和高校や大宮高校、浦和一女用とも取れる難易度のかなり高い問題が含まれていたように思います。どのくらいの難易度かと言えば、難関私立高校の入試問題に近い問題と言えばお分かりになるかもしれません。毎年のようにそうした問題が含まれていた。そして学力の低下がありますから、平均点は年々低下せざるを得ない…。そうした状況が確かにあったと思います。
 25年度入試も引き続き平均点が低下する。そう考えていた関係者たちは多かったと思います。実は私もそうでした。ただ入試が終わり、塾に来てくれている生徒たちの合否が分かったとき、何か例年の入試とは違うものを感じたというのが正直なところでした。私以外でも、そう感じた塾関係者は多かったはずです。ある高校入試の評論を仕事にしている方は、「県が匙(さじ)加減を間違えた」という言葉で、25年度入試を表現しました。そして「入試得点の上昇は25年度に限ったことで、26年度は数年前の状況までふたたび低下する」という言葉を続けていました。
 入試の合否は入試得点と内申点、それから中学校での部活動や生徒会活動と資格等の合算で決まります。ただその中での割合で言えば、ナンバーワンが入試得点、そしてナンバーツーが内申点であることには間違いないと思います。高校入試において入試平均点が上がるということは、受験者が点数を取りやすい状況になるということですから、入試得点の差は比較的出にくい。その結果ボーダー(合否の分かれ目)は内申点のウェートが上がることになります。
 例えば、現中学3年生が入試を迎える26年度入試が昨年並の平均点(275.5点/500点満点、55.1%)の場合、川口北校に合格するには合格者平均偏差値(62.1)では、35平均の内申点が必要になると思われます。しかしもしも入試難易度が上がり24年度の平均点(237.9点/500点満点、47.6%)まで下がったとすれば、同じ合格者平均偏差値の62.1程度であったとしても、おそらく32平均程度の内申点で合格が得られることになると思います。
 受験関係者のほとんどが、下がると言っている入試平均点がはたしてどうなるのか? それは今の時点では全く分からないことだです。おそらくこれから6ヶ月、入試のその日までさまざまな憶測を呼び、場合によっては保護者まで巻き込むようなことになるかもしれません。その波紋をさらに広げるつもりはないのですが、私は入試平均点が25年度と同様のものとなる可能性はあるのではないかと思っています。ですから、今年のシローズの受験指導は入試平均点が昨年並みであることを仮定したものになると思います。理由は中位校から下位校の、例のピラミッドの姿です。
 埼玉県は上位校から下位校までの合格者の平均点を難易度(偏差値)の順番に並べようとしていた節があります。その結果、入試問題は年々難しいものになってしまっていた。ところがそれによって、いま下位校の入試得点は私たちが首を傾げたくなるほど合格者の点数が低下してきている状況にあるようです。例えば市内の合格者平均偏差値46.4の高校の入試最低点は500点満点中80点を下回っていると言われています。さらに低い合格者平均偏差値43.6の高校ではやはり500点満点中50点を下回るとも言われています。いずれも5教科の合計点です。1教科の平均点を考えれば、10数点から20点弱といったところ。浦和高校から大宮、一女を受験する生徒なら、1教科で合格点が取れる状況にあると思います。もはや今の入試問題で、すべての高校受験生の学力を測ることが出来なくなってきている。そしてゆとりの教育や学力の低下といった問題が、集約される形で偏差値50以下の高校に訪れている。そうした見方ができるのでないかと思います。つまり上位校から中位校までをきれいなピラミッドで現そうと、入試レベルをあげれば下位校の生徒の正確な学力を測ることができない。また逆に中位校から下位校までの受験生の学力を正確に測ろうとすれば、上位校を受験した生徒たちの学力を正確に測れない。今はそうした状況にあるのだと思います。ですから県が、入試のレベルを下げたとしても不思議はない。私はそう考えます。
 もしかしたら埼玉県も他県が先駆けているように、ここ数年のうちに高校入試問題を上位校から中位校用の問題と中位校から下位校用の問題を用意するかもしれません。そうでもしないと、今の入試の歪みは是正できないところまで来ているとも言えます。ただ可哀想なのは、確かな合格判断が出来なくなってしまったために、志望校を下げざるを得なくなってしまう受験生たちだと思います。





                                                                         

2013年9月3日火曜日

通知表の恐いはなし



 夏期講習会が終わろうとしています。

 トップは独走態勢、下位の子たちの努力で下位と中位の子たちの学力が僅差となってきた中1Sクラス。どうも歯車がずれていると、首を傾げたくなってしまう中2クラス…にも意外な生徒が頭角し始めている。中3生で言えば、自分のやる気(勉強時間)で成績は上がるということに、ここに来てやっと気づいた様子。そう努力をした生徒たちは、みんな夏休み前と夏休み後の自分の変化に気づいているはずです。
 私はと言えば、9月9日(月)から始まる2学期の授業のことで頭がいっぱいになっている状態です。そんな頭の状態で、最近プログを書いていないな。と思い…、反省をし、書き溜めていたブログの直しを始めた次第です。


 1学期の終業式が終わり、小学生の何人かの保護者の方からお子さんの通知表を見せていただきました。内容を見ると、まあさまざまではあるのてすが、一番に感じたのは、やはり成績を測る指標にはなっていないとの思いでした。例えば同じ学年の生徒で、明らかに学力の異なる2人の生徒がいたとして、その2人の生徒の学力の違いが、小学校の通知表の評定からは推し量ることはできない。やはりそれは事実であると思います。
 ただ、通知表には素晴らしい部分があって、いま現在の状況で子どもたちが、「立派な大人になるとしたときに、どの時点にいるのか?」。それを見ることができるのではないかと思います。「もう少し」よりも「できている」さらには「よくできている」が多い子の方が、立派な大人に近づいている。そういう見方ができるのではないかと思うのです。
 このことは、実は夏期講習会中に小学生の生徒たちに話しました。彼らはテストでは良い点数を取り学期の終わりに渡される通知表の評定も出来るだけ良いものにして、誰もが家庭で褒めてもらいたいという気持ちを持っていると思います。でも、ではなぜ通知表の評定を良くしなければならないか?という理由に気づいていなかったのだと思います。私が、通知表で「よくできている」を取ることは、とっても素晴らしいことだと思うよ。「もう少し」がほとんどなくて、「よくできている」がとっても多いというのは、今の時点で立派な大人になれる可能性がとっても高いということだと思う…。だからみんな、立派な大人になりたいと思うのなら、「よくできている」を取ろうよ。どうしたら取れるかって、それはみんなが考えることだと思う。夏期講習会のときに、私がそういった話をすると、目の前に座る小学3年生から5年生の生徒たちは、意外にも実に真剣に彼らは聞いてくれていました。
 授業(問題)の説明も含めて、私がこのクラスの生徒たちに真剣に話をしようとする時、私の真剣さが強ければ強いほど、私の期待値よりも、聞く側である彼らの真剣さは残念なことに必ず低くなってしまう…というのが、実情であると思います。でもこの日ばかりは違いました。全員がということは言えないかもしれませんが、かつてないくらいの真剣さで、私の言葉を胸にしまってくれていたように感じました。たぶん彼らにとっても、通知表の評定の真意…というものに気づかぬうちに疑問を持っていたのではないかと思うのです。ご両親を含め、家族や親戚の方達まで、通知表の評定に注目している。でも実際にそれを取る側の子どもたちには、各教科のテストの点数に合致しているとは言い難い現在の通知表の評定に、どうすれば「よくできている」がつくのだろう? あるいは「よくできている」がたくさんついたとして、それが何になるの?的な疑問があったのではないかと思うのです。
 「よくできている」が多いと、立派な大人になれる…という、私が口にした言葉は、たぶん今の小学校・中学校の先生方には、使いづらい言葉ではないかと思います。生徒たちに伝えたいという気持ちになったとしても、じゃあ「よくできている」が少ない子は立派な大人になれないの? それを連想させてしまう言葉である以上、35人もの子どもたちを前にしては、なかなか言い出しにくい言葉ではないかと思うのです。
 それを私が口にしてしまった。決して私が凄いことをしたのではなく、わずか5人の生徒、しかも彼らの成績や性格を、また私という人間のこともよく知っている間がらからこそ、言えた言葉なのだと思います。それがたぶん生徒たちには、先生と呼ばれる人の言葉として、とても新鮮な言葉に映ったのではないでしょうか。だから彼らも、普段よりも真剣に私の話を聞けた。ということなのだと思います。

 さて、本題です。
 ときどき、こんな生徒がシローズに来てくれます。
 中学の成績は「上」です。定期テストの学年順位がたいてい20番ぐらい、そして通知表の評定は40前後です。通知表が良いわけですから、前述の話のように、彼は立派な大人になるべき道を順調に歩いているように思います。もちろん彼は、こうした生徒たちがそうであるように、大いにスポーツマンでもあります。そしてこれもキーポイントなのかもしれませんが、彼は小学校から安行・新郷地区の小学校に通っています。
 そんな彼が中3生になって、シローズに来てくれました。志望校は偏差値が60以上の高校です。何としても、合格してもらいたい。彼の人柄を見れば、たいていの塾の先生たちはそう思うはずです。私もそう思いましたし、他のシローズの先生たちもその気持ちになっていました。ところが上がらないのです。偏差値が、入塾以来全く動かない。
 彼を見ていると、こんなことに気づきます。彼は勉強の仕方を変えていない。たいていの生徒たちは、入塾以降、勉強の仕方を変えてくれます。それまでの定期テストで点数を取る勉強の仕方から、模擬試験、さらには入試で点数を取る勉強の仕方に気づかぬうちにも変わって行きます。でもなぜか、彼は勉強の仕方を変えていない。変えていないというよりも、変えることが出来なくなっているのかもしれない。彼を見ていると、そんな気になります。
 たぶん彼には、小学生の頃から先生方に評価されてきた勉強の仕方がしっかり過ぎるほど根付いているのだと思います。でもそれは、小学校と中学校で評価される勉強の仕方でしかなかった。決して高校入試で点数が取れる勉強の仕方ではなかったのです。
 いま小学校の授業は、年々幼稚園的な要素を取り入れたものとなっているように思います。落ちこぼれの子どもたちを無くそう。誰もが参加できる授業にしよう。そういった小学校の先生方の努力の弊害が、彼のような生徒を生み出している。そしてその傾向が年々強まっているといえるかもしれません。
 この先、彼がどうなっていくのか? もちろん成績は上がっていくはずです。というよりも、私が彼と向き合いながら彼の成績を上げていくのです。




2013年7月28日日曜日

高校の決め方 その3「保護者がすべき高校選び」

 「高校の決め方」のブログも今回が3回目となります。第1回目が私立高校の決め方、第2回目が公立高校の決め方、そして今回はまとめとして、「高校の決め方 その3 保護者がすべき高校選び」について書かせていただきたいと思います。



3. 保護者がすべき高校選び

・1の私立高校の決め方と2の公立高校の決め方を読まれて、受験 (候補)校を決めるた
    めの情報をどのように手に入れたら良いの かということについて、疑問をもたれた方は
    多いのではないかと思います。合格者平均偏差値がいくつで、25年度入試での倍率など
    は、受験情報誌をみればすぐ分かると思いますが、それ以外の情報、たとえばその高校
 はどんな雰囲気の高校であるかといったことについては、雲の中に隠れた状態で姿を見
 せてくれないことが多いのではないかと思うのです。
  たとえば浦和実業と浦和学院、あとは越谷南と浦和南、越ヶ谷と川口北、蕨と越谷
 北、そして大宮と浦和の違いって、なかなか難しいところなのではないでしょうか。そ
 して保護者の皆さんは、この2校の違いってなんなのだろうと考えることって、埼玉県
 の高校受験では良くあることだと思うのです。でもそれは、受験情報誌は教えてくれな
 い。それでどうしたらいいのか? この部分の説明が前述の1の私立高校の決め方と2
 の公立高校の決め方では書くことが出来なかったように思います。
  昨日、今日と埼玉スーバーアリーナで「彩の国進学フェア」が開かれています。昨日
 そこに行ったシローズの保護者の方の話では、大変な混みようだったとのこと。でもい
 くらブースを回ったとしても、その高校の雰囲気ってなかなか分からないものだと思い
 ます。それにパンフレットの作り方にしても、その高校のブースにいる高校の先生の説
 明にしても上手ですよね。その内容をすべて信じることなんて出来ないはずです。
  これはこれから開かれる各高校の入試説明会にしても言えることだと思いますが、私
 立高校側の説明は、たいてい実際のその高校の実力を100だとしたときに200ぐら
 いの誇張であることを念頭におかないといけないと思います。たとえば大学の合格実
 績、有名大学の合格者がほとんど予備校に通っていたとしたら、それは高校の進学実績
 ではなくて、むしろ予備校の進学実績といった見方の方が適切ではないかと思えること
 があるのです。そうした種類の誇張とも取れそうな話が私立高校の説明会にはたくさん
 あるように思います。その話に関連して、私立高校は公立高校と違い予備校に通う必要
 がないという話があります。でもどうなのでしょうか。県内No.1私立の栄東高校にして
 も、大学受験前の生徒のほとんどは予備校に通っていると聞きます。もしも予備校が必
 要のない高校が県内にあるとしたら、それは浦和高校だけではないかと思います。
  公立高校にしても、それに近いことが説明会の場であると思います。たとえば東武線
 のある高校の説明会では、大学合格の実績を強くアピールしています。確かにその高校
 の大学実績は目を見張るものがあるのですが、それによってどのくらいの生徒が授業に
 ついていけなくなっているかの説明は、当然されてはいない状況です。
  私立高校・公立高校を問わず、この種の受験情報誌に出ていない情報は、受験生を持
 つ保護者にとって一番貴重な情報だと思います。でもそれがあまりに伝わっていない。
 その代わりに2チャネル的な根拠のない情報ばかりが、保護者間で飛び回る。私はそこ
 に強い問題意識を持っています。
  本当は中学校の担任の先生が正確な情報を持って、保護者との面談の場で、伝えてく
 れるのが一番良いのだと思います。でもいま、県内の中学の先生方には高校の情報が届
 きにくい状況にありますよね。埼玉県はさいたま市を除いて、どこの市でも同じような
 状況だと思います。だとしたらPTAの進路指導部はどうか。先生方に情報が集まらない
 状況なのに、PTAの役員さんたちに入る情報はなおのこと限られてくるのは当然だと思
 います。そうすると、やはり情報を得るには、高校受験を専門とする塾(進学塾)に頼
 ることしか方法はないのではないかと思います。ただそうした塾へ通う中学生たちの通
 塾率は県の平均で50%程度まで低下していると聞きますし、安行地区・新郷地区では
 さらに低下しているようです。もしかすると、受験期まで家庭内で指導しているような
 英語教室的な補習塾に通う中学生たちの割合も多いのではないでしょうか。
  進学塾に我が子を通わせている保護者は、やはり塾の先生方に聞くのが一番だと思い
 ます。たいていの進学塾の先生方は、高校の雰囲気的な情報を持っているはずです。と
 いうか、その情報を持っていない塾は進学塾とは言えないと思います。
  では我が子を通わせていない保護者はどうするか? こういう方法があると思いま
 す。私立・公立を問わず、疑問に思われたことを電話で直接高校に聞いてみるのはどう
 でしょうか。もちろん前述の誇張というのは、たぶんあると思います。それはその高校
 の評価から差し引いて考えれば済むものだと思いますし、高校側の電話の受け答えか
 ら、我が子を3年間預ける価値のある高校かどうかを推し量ることもできると思いま
 す。そしてそうした積み重ねが、皆様なりの高校の決め方に役立つものになるのでは
 ないでしょうか。もちろん私でよろしければ、塾生に限らずメール等でお答えさせてい
 ただきますが、

    シローズアカデミー ホームページ で、塾の内容がご覧いただけます。https://sirozacademy.net


2013年7月20日土曜日

中3生「夏休みに何を勉強すべきか」

 本当は高校の決め方 その3「まとめ」を書かなくてはならないのですが、先日中3生の保護者の方と電話でお話をする機会がありまして…保護者の皆さんに、中3の夏休みに何を勉強すべきなのか(公立高校受験)について、ブログを書かせていただこうと思った次第です。
 結局、夏休みに「英語と数学」を中心に勉強するか? それとも「理科と社会」を中心に勉強するのか? という問題です。これは今後の成績を左右する問題だと思います。結論を言ってしまえば、シローズの考えは「英語と数学」です。それについて、書かせていただきました。


 だいたい11月の北辰テストの結果までは、私は塾の生徒の皆さんの北辰結果を見るとき3科の結果の方に目が行っているように思います。というのは公立受験が3月になり(平成26年度は3月4日となります)、数学以外の4教科とくに理科と社会に費やす時間が、私立入試以降にたっぷり?と取れますので、最終の北辰テスト(今年度は2月2日)の5科の結果は、かなり11月の北辰テストの3科の結果に近くなるとの予想によるものです。
 もう少し補足が必要かもしれません。注目すべきは数学の成績なのです。1学期の数学の成績(偏差値)ほど、信用できないものはありません。例えば1学期に70近い偏差値を取っているような子であっても12月や最終の2月の北辰テストで、60以下の偏差値を取ってしまう可能性があると思います。これが何に起因するものかと言えば、たぶんそれまでの学習の仕方だと思います。
 安行地区・新郷地区の中学校では、というよりも小学校から、算数や数学の授業は、先生の説明を中心に行われているように思います。確かにさまざまな学力の生徒が40人近くいる中では、それが集団授業唯一の方法だと思いますが、それでは数学力あるいは数学のセンスというべきものは絶対に身に付かないと思います。
 たとえばこんな生徒の数学の成績は、大きく下がる傾向があります。 数学の文章題を解くときに、ときどき例題を見ながら解く癖のある生徒っています。知能指数も高いのか、おそらくそうした家庭学習によって、中学の定期テストではたいてい90点以上の点数を取っている。そんな生徒が危ないのです。どう危ないのかと言えば、偏差値が急降下する可能性があります。たぶん10月か11月ぐらいに…。それにそうした中学生たちの場合、概して数学以外の成績も悪くはないはずですから、保護者の方もなかなか受験に対して不安をもちにくい。ということは、本人も受験に対して危機感を持ちにくいのだと思います。だからスタートが遅くなる。安行地区・新郷地区の中学生たちが、川口北校以上の高校になかなか合格できないという理由も、その辺にあるように思えてきます。またシローズがいま小学生の算数指導に重点を置いて3年生以上のクラスでSクラスを作り、かなり難しい算数の問題の指導をしているのもそうした理由によるものなのです。
 そして別のブログでも書かせていただいていることなのですが、英語と数学の入試で一番点数の差がつく部分の学習が、安行地区・新郷地区の中学校では終わらない、あるいは触れるだけで終わる状況がありますから、夏休み中に復習をしながら同時に予習をする必要があります。そうしたことを考えると、やはり5:2ぐらいの比率がベストであるように思います。つまり英語と数学が各5に対して、国語と理科と社会が各2の割合です。
 具体的に書いていきたいと思うのですが、まず塾の夏期講習会を取るかどうかということがあると思うのです。いま県内の進学塾(補習塾ではない、受験指導を専門とする塾)に通う中学生の割合は60%以下になっているという話があります。それを考えると、進学塾の夏期講習会を取る生徒とそうでない生徒に分けて考える必要があると思います。
 まず夏期講習会を取る生徒は、通っている塾の指導を信じて…しっかりと復習をする。この復習が何よりも重要だと思います。夏期講習の内容があるのに、それと同時に中学校で購入したあの教科別にあるあの分厚いテキストをやるというのはナンセンスだと思います。受験勉強で必要なのは、何種類かのテキストを使いこなす(悪い言葉で言えば「虫食い状態」にする)ことではなく、進んでは戻りながら1冊のテキストをボロボロになるまで使い切ることだと思います。とくに重点を置くべきは、「英語」では文章の暗記(文法事項の説明の例文はすべて暗記すべきです)、「数学」はやっぱり考えること(分からない問題を時間をかけて考えるべきです)だと思います。
 その他に時間がある場合はどうするか?
 「理科」は計算問題の薄い問題集がありますよね。1冊300〜400円くらいで、厚さ3ミリぐらいの問題集です。時間があればやるべきだと思います。「社会」では中学の歴史の教科書がありますよね。それを何回か読む。ただ読むのではなくて、歴史の事件と事件の関連性を考えながら読む。これは良い勉強になると思います。たとえばなぜ武士がおこったか? とか、大きな事件や事実には必ず理由があるものだと思います。教科書を読んで、ときには参考書や資料で調べながら進めていく。これは歴史の問題集をやる以上に、受験の力を持つ勉強に必ずなるものだと思います。
 「理科」の分野の生物や、「社会」の地理や公民はどうするのか? ということを気にする保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、それは年末ぐらいから、場合によっては私立入試が終わってから集中して勉強した方が効率がいいと思います。それらは暗記の要素が多い内容ですし、「英語」と「数学」でとにかくやらなくてはならない内容が多いわけですから、そこまで手が回らないと言うのが実情なのではないかと思います。
 最後になりましたが、では進学塾の夏期講習会を取らない人はどんな勉強をすべきか? これは非常に難しい問いだと思います。まず思うのは5教科各1冊ずつやる問題集を決めること。2冊以上でなく、必ず1冊を選ぶこと。そして1冊選んだら、他の問題集に目が移っても最後までその1冊をやり抜くこと。これが必要です。ただ問題というか、不安があります。一番の不安は、分からないも課題をどのように理解するかということです。分からない問題が出る度に、中学校に聞きにいく。これぐらいしか方法が無いように思います。それからやる気を夏休み中持続できるか? という問題もあります。
 あと概して、進学塾に通わない生徒は、入試平均点によって合否が左右されがちです。25年度入試(現高1生入試)のように平均点がかなり高い場合には、進学塾に通わずに自学習で入試を迎えた生徒たちにとっても有利な受験だったということがいうことが出来ると思います。来年度はどうなるか? それはまったく分からないことではありますが、関係者たちの予想は、平均点がかなり低下するだろうという見方がやはり支配的です。まだ夏期講習会の申込みをしていない方達は、その辺も考えるべきだと思います。



2013年7月15日月曜日

高校の決め方 その2「公立高校の決め方」



 7月の声を聞くと、今年も高校受験の時期が始まった感がします。夏休み中から、公立そして私立高校の学校説明会や合同説明会等が県内で開催されます。そこで今回は、公立高校と私立高校に分けていつ頃学校説明会に行き、公立高校であれば「いつの時点で最終的に志望校を決める」のがベストなのか? また私立高校であれば「いつの時点で確約をとる」のがベストなのか? ということについて、書かせていただこうと思います。つまり中3生とその保護者の皆さんが、どのような行程を踏んで高校入学までたどり着けばよいのか。それについてのシローズの見解について、お話をさせていただこうと思います。時期的に私立高校の方が早いために、先に私立高校について、あとで公立高校について、そして最後にまとめを書かせていただきます。

  

2. 公立高校

・夏休み中から、公立高校の学校見学会が開かれます。同時期に行われる私立高校の入試説明会等もあって、保護者の皆様の中には、夏休み中の学校見学や説明会の予定を考えている方も多いのではないかと思います。ただ、思うのです。夏休み中は学校見学などせずに1学期学習範囲までの徹底復習と2学期学習範囲の予習をした方がいいと、本当に思います。
 ご承知のように入試まであと7ヶ月とちょっと、入試問題を演習する期間を考えると、残った中3学習範囲を進めながら、同時に中3の1学期までの復習を行うには、この夏休みの時間の使い方がとても重要となります。とくに安行地区・新郷地区の場合、中学学習範囲の中での難解な単元のほとんどが、中学校授業でちょっとだけ入口を触れただけで終わってしまいますから、上位の高校を目指す生徒たちにとっては復習をしながら、同時に2学期以降の学習範囲の予習をしなければならない。とても高校の説明会等に行っている時間の余裕などないのが現状だと思います。
 ただそうも言っていられないと思いますので、以下の事に注意を払うべきではないかと思います。
 私立高校ほどではないのですが、公立高校側でも、生徒獲得のために、説明の上手な先生を全面に立たせて説明会を行います。前に立つ先生の説明に私立高校ほどの嘘は無いとは思いますが、その説明の内容がどこまで信用できるものかを考える必要はあるのではないかと思います。そしてもう一つ気になるのが、いつの時点の学力で志望校を決めるかということです。その1「私立高校の決め方」でも書かせていただいたのですが、1学期の模擬試験の結果では志望校を決められないと思います。ですからもしも見学会に出席するならば、現在の成績に合う高校ではなくて、お子さんが受験したい高校の見学会に出席すべきではないでしょうか。

 毎年の受験期に、シローズに来てくださっている中3生の保護者の皆さんと面接の場でお話をしたり、今年はFacebookやホームページを作らせていただいて、中3生の保護者とメールをさせていただいている中で感じるのは、ほとんどの保護者の方が1学期の北辰テストの結果や1学期の定期テストの順位で、もう夏休みを前にした今の時期に公立受験校の選定に入っているということです。このことに私は強い不安を感じます。なぜなら、当然中学学習範囲はまだ終わっていません。そして中3の1学期までに学習が終わった単元だけで、入試問題は作ることができないということです。つまり今現在の偏差値は、まだ大きく上下動をする可能性があります。5教科に渡って、それが言えるということです。
 数学を除いた4教科は学習の仕方によっては、まだまだこれから10近い偏差値を上げることが可能だと思います。数学だけは、今までの学習の仕方によって、大きく下がってしまう可能性がある。ですから今の偏差値が良くても悪くても、まだまだ志望校は雲の中に隠れて、現状では姿を見せていない状況だと言えることが出来ると思います。
 ではいつになれば、志望校が見えてくるか?
 たぶん11月の北辰テストが帰ってきた頃には、半分くらい姿を見せてくれると思います。この頃になると、中学校でも中学学習範囲のうち7割から8割程度までの単元の入口に入るはずですし、塾の授業でも、そろそろ入試問題的な総合問題の演習の入口に入れる状況になってきていると思います。ですから11月、12月の北辰テストの結果で受験候補校選びをして、そして最終的な受験校決定は、やはり最終の北辰テストの結果を見てみないと判定できない状況だと思います。
 今年度は、最終の第8回(入試直前テスト)北辰テストは2月2日に行われます。第7回の北辰テストが12月1日の実施(返却が12月13日)ですから、第7回と第8回は2ヶ月の開きがあるわけです。この2ヶ月は重要です。お子さんによっては、かなり大きなの偏差値の変動が出る可能性があります。
 2月2日に実施された入試直前テストは、2月15日に返却されます。その結果を見てから、最終的に志望校を決めるべきだと思います。その時期の決定で、まだ間に合うのです。参考までに、平成26年度入試の予定を下に書きますと以下のようになります。


 ・願書、調査書の提出  2月18日(火)、19日(水)

 ・志願先変更期間    2月20日(木)、21日(金)、25日(火)